「ワーホリは遊び」とよく表現されるけど、正直超大変でした…。バイトみたいなものだと軽い気持ちで海外へ出発すると、ワーホリの仕事も日本の正社員と同じくらい厳しい世界だということに気づかされます。
海外で仕事を探す場合、それがワーキングホリデーだとしても楽しいことばかりではないかもしれません。日本で正社員経験があってもつらいと感じる、ワーキングホリデーの仕事で苦労することを7つご紹介します。
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働き始めるまでが大変
ビクトリア大学付属の語学学校を終了後、ワーキングホリデーへ変更してカナダに滞在しました。それから一年間、日本食レストランと、コーヒーショップで働きましたが、どちらもすごく大変でした。履歴書片手にカフェやレストランを回りまくり、やっと仕事が見つかったのが9件目くらいです。
とにかく仕事を見つけることが大変です。ワーキングホリデーは1年間という期間限定の就労条件。そのため、長期で従業員を探している職場では嫌がられることも珍しくありません。その国や地域に詳しくない、その国の生活ルールを理解していない、問題を起こしてすぐに帰国するかもしれないなど、雇い主からしてもワーホリの外国人を雇うのはリスクがあります。
- ワーホリ滞在の残り期間が長いうちに仕事を探す
- ワーホリ前の滞在経験(学生など)がある場合はレジュメに明記する
- 日本で経験がある職種を選ぶ
すぐに解雇になる
海外で仕事をしてみて一番驚いたこと、それは「すぐに解雇になる」ということ。
仕事ができない・遅いなど、雇い主に気に入られない場合はすぐに解雇になります。それはワーキングホリデーに限らず、移民でもカナダ人でもどんどん解雇になります。
私が働いていた小さなカフェでも1年間で解雇になった従業員は約15人(ほとんどカナダ人)。解雇理由は、仕事が遅い、質が悪い・上司と織が合わない・失敗やミスが多いなどです。うまくいかない場合は1か月以内に解雇になります。週に数時間のアルバイトだからと軽い気持ちで働き始めるとさっさと解雇されて心が折れるかもしれません。
- 本気で挑む
- 時間内で自分の仕事を終えるようにする(残業しない)
- 接客の場合はお客さんと仲良くなって評判を上げる(看板娘を目指す)
辞めたら仕事が見つかりにくい
ワーキングホリデーは働ける期間が限定されているため、解雇されたり退職したときに滞在期間の残りが短い場合、次の仕事を見つけることが大変難しくなります。
時給や勤務時間などの条件が転職理由の場合は、雇用主に相談したら改善されることもあります。私が海外で働いていたとき、覚悟でオーナーに条件見直しを相談したらあっさり改善。パートタイム勤務がフルタイム勤務になり、時給もアップしました。その代わりオーナーから出された条件は掛け持ちしている他のレストランを辞めることでした。
どうしても辞めたい場合は、なるべく早く決断して次の仕事を探すことが大切です。ちょっとしたことで解雇になる+次の仕事が見つかりにくいというだけで、仕事中のプレッシャーは半端ないです。
- 滞在期間が長いうちに早めに決断する
- 条件が気に入らない場合、まずは雇用主に条件見直しを相談する
クレーム対応が心臓に悪い
接客業だとクレームがどんどんきます。カナダ人は基本的におおらかで優しいのですが、ハッキリと意見を言うので、日本人のように不満を言わずに終わることはありません。気に入らないことがあれば何でも言うし、その場で改善を求めてきます。そしてこのようなクレームも基本はその場の従業員が初動対応します。
英語でのクレーム対応は本当に心臓に悪いです。すぐに店長が変わってくれる日本がうらやましい…。
- 飲み物の温度がぬるいまたは熱すぎる
- 注文したものと違う
- 思った味じゃなかった
- コーヒーが薄い
- 氷が少ない
アルバイトも社員も関係ない
日本だと、バイトの失敗責任は上司(社員)がとることが多いですが、海外では失敗は失敗した人の責任です。アルバイトだから責任がないなんてことはないので、ちゃんと責任をもって働く必要があります。
お客さんにとっても雇用形態は全く関係のないこと。そのため、「バイトだから仕方ない」「外国人だから仕方ない」と納得してくれることはありません。
同僚がすぐ風邪(?)で休む
日本だと信じられないくらいに人が風邪をひきます。おそらく仮病ですが、当日従業員が来ないと思って電話したら「今日は休みます」ということが多い。日本と違い、プライベート>>>>仕事なので、いろんな理由でよく休みます。
また、カナダ人は時間にとてもルーズ。遅刻しても悪びれる様子なくフラフラ出勤してくるのでイライラすることはよくありました。毎日10分前に職場に到着する自分がバカみたいです…。この際、自分自身も広い心をもって挑むのがよさそうです。
定時に仕事を終えないと無能扱い
遅刻にはルーズなのに、定時・残業にはものすごく厳しいです。カナダは法律で残業時の時給について厳しく定めてあるので、どこの雇い主も従業員に残業をさせたがりません。
定時に自分の仕事を完了できないと「仕事が遅い・効率が悪い」と無能扱いをされます。時給制で働いている場合、とにかく残業なしで定時きっかりに帰ることを求められます。
忙しい日にあと5分のつもりで後片付けをしているとオーナーから怒られることがよくありました。
ワーホリは遊びと言われるほど楽ではない
日本の正社員のような残業や出張はないし、等級や評定もない。そういう意味ではアルバイトと変わりありませんが、決して遊びと呼べるような楽なものではありませんでした…。
評定はつきませんが、低い評価がイコール解雇へとつながります。解雇となれば、次の仕事がなかなか見つからないなど、ワーキングホリデーでの仕事は意外と厳しいものでした。
ワーキングホリデーをよく知らない人からすると、ワーホリ=バイト・フリーターという認識かもしれません。しかし実際は日本のバイトのほうが100倍楽です。
上手くいけば正式雇用も夢ではない
逆に上手くいけば正式雇用のチャンスがあります。実際に私はワーホリ終了のタイミングで、オーナーから就労ビザのサポートをすると申し出がありました。
また、時給雇用の人でもヘッドハンティングが頻繁に行われます。良い仕事を心がけていると、ワーホリ中でもほかの職場から声がかかり正式雇用になることも夢ではありません。ワーホリ後も滞在したいと思っている人にとっては嬉しい話ですね。
理不尽なことも物凄く多いですが、ワーホリ期間を終えるときのことだけを考えて必死で働きましょう!良いことがあるかもしれません!
厳しい環境が自分を強くする
ワーキングホリデーでも、海外での仕事は想像以上に厳しいものです。
私自身ワーホリ前は、なかなかのブラック企業で正社員をしていました。そこで鍛えられたこともあり、ワーキングホリデー中に嫌なことや理不尽なことがあっても「あの時と同じだなあ…。」と思いながら頑張ることができました。
嫌な上司やお客さんの扱いがうまくなり精神的に強くなったのはブラック企業+ワーホリの経験があってこそ。「ワーホリは遊びみたいなもの」という偏見が早くなくなればいいなと思います。