カナダに到着後、優先的にしたいのが銀行口座開設です。カナダの銀行口座を開設する手順と必要なもの、銀行口座の種類をご紹介します。
- カナダに来たばかりの人(ワーホリ・学生・ワーク・移民)
- カナダの銀行口座を作りたい人
- カナダ政府が推進する投資プランについて知りたい人
タップできる目次
銀行口座を開設する必要性
カナダはほとんどの店で日本のクレジットカードが利用できます。さらに最近は日本で発行されるインターナショナルカードやキャッシュパスポートもありますが、現地の銀行口座を1つは持っておく方が何かと安心です。ワーホリ等で収入が発生する人は、必ず口座開設しましょう!
カナダで銀行口座を開設するメリット
- 給料や公的手当が振り込まれる
- 自動振替が利用できる
- 小切手(チェック)を利用できる
- デビットカード・クレジットカードが作れる
カナダの銀行口座の種類
一般口座
カナダに住んだら最初に開設する一般口座2種類です。
Checking Account
日本の「普通口座」にあたります。預入や引出が自由にできて、利子はつきません。毎月口座維持手数料(10ドル程度)がかかりますが、プランによっては無料になることも。取引回数に限度があるプランや無制限のプランなど銀行によって様々です。
デビットカードを利用する場合はこのChecking Accountから引き落とされる他、給与振り込みもこの口座宛て。お金の動きが頻繁で一番利用頻度が高くなります。誰でも利用するので最初に作っておきたい口座です。
Saving Account
日本の「貯蓄口座」にあたります。利子もつくので貯蓄用としてお金を管理するのに向いています。Checking Accountから定期的にこちらに移して利用している人が多いです。
引出回数は制限されていたり取引の度に手数料がかかりますが、日本の「定期預金」と異なりお金は自由に出し入れが可能です。利率は0.1~1.5%程度。ただ使い勝手が悪いので、あまり利用する機会はないかもしれません。
【永住者向け】投資口座(Investment Accounts)
カナダに永住する人は、投資運用を検討することをお勧めします。特に政府が推進する貯蓄プランは3つは必須レベル!
カナダの投資については詳しく説明している専門サイトがたくさんあるので、ここではTFSA、RRSP、RESPの3つを簡単に紹介します。
Tax Free Saving Account(TFSA)
カナダ政府が2009年にスタートした課税免除預金支援制度です。簡単に投資運用ができる口座で、18歳以上でSINを持っている人は誰でも開設可能です。
口座に入金した分から金融機関がうまい具合に投資運用してくれるシステムです。Tax Freeという名前通り、この制度で得た利益は非課税となります。1年毎に拠出額 (contribution) 制限があり、だいたい年間5000~6000ドル程。利用しなかった限度額は翌年に繰り越されます。
Registered Retirement Savings Plan(RRSP)
老後の資金を貯めるための個人年金のような制度。利用条件は「就労所得」があることと、前年のタックスファイリングをしていることです。
RRSPへの拠出額がその年のタックスリターンで控除対象となります。つまり所得税を通常よりも少なくすることができます。毎年の拠出 (contribution)制限は年収の18%(2020年現在)で、利用しなかった限度額は翌年に繰り越されます。
ただし、預け入れたお金は老後リタイアするまで引き出すことができなくなるので直近で必要な分まで入れないように注意が必要ですが、貯蓄額の一部を住宅購入の頭金に利用できる制度(HBP)もあります。
Registered Education Savings Plan(RESP)
子ども用の積み立て口座で、子供の教育費(大学等)の貯蓄のために利用されます。
拠出額の20%が補助金 (Grant: グラント) として政府から支給されます。最大補助金額は年間500ドルなので、年間2500ドルほど拠出すれば満額の補助を18年間も受けることができます。さらに拠出した金額は非課税で運用できるので、それだけでも十分始める価値があります。
但し、引き出し目的は原則「子どもの高等教育資金」になるため、基本的に子供が18歳(大学に行く年齢)になるまでは触れないお金ということになります。また上記以外の目的で引き出す場合はペナルティ対象になります。
要注意!カナダの銀行と日本の銀行の違い
銀行口座の維持費がかかる
驚くことにカナダの銀行は毎月「口座維持費」がかかります。取引をしていなくてもアカウントを持っているだけで毎月取られる手数料で、銀行やプランによって3ドル~30ドルと開きがあります。
ただし、口座開設後最初の数か月が毎月の維持手数料無料のキャンペーンをしている銀行は多いです。さらに残高が一定額(2000~4000ドル程度でプランによる)以上ある口座は手数料無料になる場合もあります。
基本的に予約制
カナダの大手銀行では、口座開設や資金運用の相談はカウンター窓口ではなく別室で行われます。そのため、事前予約をしていないと口座開設や各種相談が出来ないことがあります。
予約なしで訪問した場合、空いたスタッフがいれば対応してもらえますが込み合う銀行(特にTDやRBC)だとまず無理でしょう。事前予約は直接銀行カウンターでできるほか、電話でも可能なので口座開設や詳しい相談をするときは予約をお勧めします。
カナダの銀行の選び方
メイン銀行を決めるとクレジットカード決済や貯蓄など、様々な取引をその銀行と行うことになります。
口座開設する銀行を決めるポイント
- 維持・取引手数料
- 支店(ブランチ)の数や場所
- クレジットカードの特典
- 外貨両替のレート
- 銀行スタッフの対応
カナダ五大銀行とは?
カナダで大手と言われる銀行は下記の5つです。
- RBC「カナダ・ロイヤル銀行」
- TD「トロント・ドミニオン銀行」
- Scotiabank「ノバスコシア銀行」
- BMO「モントリオール銀行」
- CIBC「カナダ帝国商業銀行」
それぞれ設立した都市の名前が使われていますが、営業本部はどの銀行もトロントにあります。
滞在ステータス別!おすすめの銀行
カナダには色んな銀行がありますが、現在のビザステータスで選ぶのが良いでしょう!
- ワーホリにオススメの銀行
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CIBCfa-external-link
理由① 銀行維持費が無料(1年間)
- 学生にオススメの銀行
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理由① 学生プラン(維持費無料)がある
理由② 予約なしでも対応できることが多い
- 長期滞在・永住者にオススメの銀行
BMOfa-external-link
理由① クレジットカード特典が優秀
理由② ファミリープランで家族メンバーは維持費無料
- ネット銀行ならコレ!
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理由① 口座維持費が永久無料
理由② クレジットカード特典が優秀
銀行口座開設に必要なものリスト
銀行口座を新規契約するときに、持って行くものリストはこちら。
- 写真付き身分証明証(パスポート・免許証・PRカードなど)
- SIN(社会保険番号)
- 住所
- 携帯電話番号
- Emailアドレス
- 現金(最初の入金用)
カナダの銀行口座開設までの手順
必要なものがそろったら早速、銀行口座の開準備をしましょう。口座開設までの流れは下記の通りです。
- 口座開設する銀行とプランを選ぶ(ネットで各銀行のプランを確認する)
- 口座開設の予約をする(電話 or 直接窓口で予約したい旨伝える)
カナダの銀行は基本的に予約制。最寄りの店舗に電話して予約をとるか、直接店舗に出向き窓口の人に口座開設したい旨を伝えると予約を案内されます。もしもタイミング良く空いているスタッフがいれば、飛込でも口座開設の対応してもらえることもあります。
- 店舗へ行き手続きをする(必要なものを持参)
予約時間に到着したら、予約している旨と名前を銀行スタッフに伝えます。個室に案内されるので手続きを行います。いくつか質問を受けたり、書類にサインをするので英語に自信が無い人は英語ができる人と一緒に行くと良いでしょう。
- キャッシュカード(デビットカード)を受け取り、その場でPIN(暗証番号)を設定すれば完了
ATMで現金を引き出したり、お店での支払いに利用できるデビットカードは口座開設当日に受け取れます。裏面にサインをして早速使ってみましょう。クレジットカードを申し込んだ場合、クレジットカードは審査後の郵送(または店舗受け取り)となります。
まとめ:短期滞在者は普通口座を、永住者は投資口座も検討しよう
カナダの銀行口座についてご紹介しました。1年程度の短期滞在者は、とりあえずChecking Accountを作っておけば問題ありません。残高が最低預金額を下回ると、毎月維持手数料がとられるので気を付けましょう。
一方、永住者や移民を検討している人はChecking Accountに加えて、Investment Account(投資口座)の検討を強くお勧めします!賢く税金対策・資産運用をして老後に備えましょう。
- カナダの銀行口座は維持費がかかる(残高に注意!)
- 口座開設は予約してから行こう
- 短期滞在者(ワーホリ・学生)はChecking Accountを開設する
- 永住者はChecking Accountに加えて、各種Investment Accountも要検討