レーシック視力回復手術を受けてから、今年でちょうど10年経ちました。
10年前の当時、まだ出たばかりの最新技術レーシック。地元広島には施術可能な病院がなく、超大手のレーシック専門院がある大阪まで高速バスで行くことに。手術翌日に検査があるので、病院近くのホテルに一泊しました。
施術時の年齢が20歳、視力は右0.04、左0.02。手術翌日には両目共に視力2.0まで回復しました。
当時を振り返って手術当日の体験談や、10年後の現在の視力と生活をご紹介します。
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レーシック前の視力
レーシック手術直前の視力検査で右0.04、左0.02という結果でした。
小学生の頃から視力があまりよくなく、学校の視力検査で再検査常連だった私と妹。
視力が落ち始める前から、近所の眼科医に「この子は絶対目が悪くなる。そんな目の形しとる。」と宣告された一方、妹は「この子の目はいずれ治る。」と言われていました。
医者の予言通り視力回復した妹と反対に、私の視力は落ちていく一方でした。両親も若いころから目が悪く、遺伝だろうと言われています。
レーシック手術を決意した理由
小学校高学年でメガネ、中学に上がると同時にコンタクトレンズにしてから青春時代は目が悪い状態で過ごしました。
視力回復の機械や、ツボマッサージも試しましたが一向に良くならない視力。そんなときにレーシックの存在を知りました。
レーシックは人為的に視力を矯正するため、リスクを伴います。それでも私にはレーシックをする以外の選択肢はありませんでした。
コンタクトレンズが不便で不健康
まず、コンタクトレンズがすごく不便で不健康ということ。
コンタクトレンズの着用は12時間以内とされています。それ以上長く付けていると、目に不快感が現れます。
長時間ソフトコンタクトレンズを付けていると、角膜が酸素不足に陥り、細胞が減少して眼の病気にかかりやすくなります。細胞が変化しても自覚症状はほとんどないため、気づいた時には重大なダメージが起きている恐れもあります。
装着時間を守り、しっかりケアをすればリスクはそこまで高くありません。しかし、この先一生コンタクトレンズを意識しながら生活すると思うと苦痛でした。
コンタクトレンズにお金がかかる
コンタクトレンズは消耗品。コンタクトレンズ本体以外に、ケア用品にも出費が発生します。
ソフトコンタクトレンズの年間費用
1 day…60,000円
2 week…28,000円
1 month…28,000円
20歳からコンタクトレンズにして40歳で眼鏡にすると想定した場合、20年間でかかるコンタクトレンズ費用は56万円~120万円。これに眼科検診費用も足すと大変な出費です。
緊急時に動けない危険性
19歳の時点で視力は右0.04、左0.02。外出はもちろん、慣れた室内でもコンタクトや眼鏡無しでの生活に苦労するようになっていました。
寝ているときに地震などの災害が発生して、メガネを手探りで探せなかったら逃げるのは困難でしょう…。
逃げ出せたとしても、避難所でコンタクトのケアを完璧にできるでしょうか。もしもメガネが壊れたら?メガネを作るまでの間、目が見えない状態での避難生活はとても不安です。
レーシックを受けた病院と種類
大阪・梅田にある超大手のレーシック専門クリニックで手術を受けました。
......が!
10年も前なのでクリニックの名前を忘れてしまいました…。先日、閉院した「神戸神奈川アイクリニック(梅田院)」だったと思いますが、地図を見るとちょっとちょっと違うような…。
種類は、フラップをレーザーで作る「イントラレーシック」で約25万円です。
フラップを刃物で作る従来のレーシックよりも施術する人の技術差が出にくいということでちょっと高いけどこちらに。
レーシックにも医療保険が適用される
レーシックに国民健康保険は適用外。そのため10割負担となりますが、民間の医療保険で給付金が下りる可能性があります。
私が2008年にレーシックを受けたときは、ガッツリ給付金を頂くことができました!
左右それぞれ10万円、合計20万円の給付金が下りたので、自己負担がほとんどない状態に。25万円のレーシックが5万円になり、学生のバイト代でも払うことができました。
レーシックが一般的になった現在、新たに加入する場合は「レーシックは給付金対象外」のことが多いですが、何年か前に加入している人は約款か保険会社に確認してみてください。
レーシック手術当日の様子
手術当日に広島を出て大阪入り。翌日に術後検査がありますが、結果に問題なければ1週間後の検査は不要とのことだったので1泊で予定しました。
ホテルに荷物を置いてから病院へ向かいます。
受付~着替え
広い待合室には患者さんがたくさん!100人くらいいたように思います。さすが大手。
受付で手術の同意書を記入した後は、待合室で待機。患者さんは30代~40代の男性が多い印象ですが、若い女性もたくさんいました。
手術着に着替えて番号順に並んだあと、8人一組のグループになってぞろぞろと手術室へ向かいます。完全流れ作業な上に、名前は番号で呼ばれます。まるで囚人。
手術中の様子
手術室はたくさんありますが、各部屋にドクターは1人だけ。
歯医者のイスのような手術台に横たわり、真上にある宇宙船のようなグルグル回る光を見つめます。目に器具が入っているので瞬きはできません。
何かが焼けるような臭いがしますが、点眼麻酔がよく効いているので痛みは全くありませんでした。
ドクターが「順調ですよ~。あと少しです。」と声をかけてくれたので、安心できました。レーザー照射時間は1分程度。
手術直後から視力アップを実感
手術が終わった瞬間からよく見えていました。水の中にいるみたい(目薬さした直後みたい)にぼやけてはいますが、明らかに手術前よりは良くなっていることがわかります!
手術室から自力で歩いて休憩室へ向かいます。病院スタッフが手を引いてくれるのでよく見えなくても大丈夫です。
休憩室で満足いくまで休んだらもう帰ってOK!ぼやけた感じもすぐになくなってクッキリハッキリ見えています。ほんの数分前までは全然見えなかったのに本当にスゴイ。
ホテルまでは徒歩で戻りましたが、痛みもなく快適。コンタクトレンズを付けていないのが嘘みたいです。
帰宅後に痛みが発生
滞在先のホテルに着いてから、点眼麻酔が切れたのか急に痛みが出てきました。
目を閉じていたらマシですが開けていると痛い…!まつ毛が目に入った時のようなゴロゴロ感と、シャンプーが目に入った時のようなしみる感じがします。
この痛みがとれなかったらどうしようと不安になってきます…。目を開けているのがつらすぎるので、8時ごろ就寝。
レーシック手術翌日の視力
目を覚ますと、寝る前の不快感が全くなくなっていました。とても良く見えて感動!
ただ、左の白目が内出血していてホラーな見た目に…。病院で術後の検査をして問題なしということで帰宅。角膜の厚さに余裕があるのでもしも視力が落ちたらもう一回できると言われました。
視力は右0.04、左0.02から右2.0 、左2.0に回復!見える世界がまるで違います。
視力が安定するまで数か月
それから数か月間は良く見える日と見えない日があり視力が安定しません。
見えないと言ってもレーシック手術前とは比べ物になりませんが、視力1.0~2.0の間でフラフラしていたと思います。
朝、目覚めたときに視力が確定するので、日中突然見えなくなることはありませんでした。
結局視力2.0の維持はできませんでしたが、1.5という丁度良い所で落ち着きました。1.5になってから10年経ちますが今のところ視力は落ちていません。
レーシックの後遺症としてよく言われている、ハロ・グレア現象。確かにあります!が、全く気にならないレベルです。意識してみると「これのことか・・・?」という感じ。
レーシック10年後、現在の様子
初めてレーシックを受けてから10年が経過しました。20代の10年間をレーシックで過ごしたことになります。
「レーシックしたよ」と知人に話すと今でも「大丈夫だった?!」と聞かれることが多いです(笑)
10年を振り返って良かったこと・悪かったこと、現在の様子をご紹介します。
良かったこと
- 視力回復(両目5で安定)
- ドライアイ解消
- イルミネーションや夜景が綺麗に見える(ハロ・グレアの影響)
- コンタクトレンズ購入不要
- コンタクトレンズ・メガネのメンテナンス不要
- 旅行や徹夜で目を気にしなくてよい
- 寝落ちできる
- スポーツでコンタクトを気にしなくてよい
- メガネを探さなくてよい
とにかく便利になりました。想定外だったのは、ドライアイが解消したこと。以前はコンタクトの付けすぎか、酷いドライアイに悩まされていましたが、レーシック後は全くなくなりました。
長時間のフライトや旅行、仕事終わりの飲み会の時でもコンタクトレンズを気にしなくて済むのも嬉しいです。寝たいときに寝落ちできるのも地味に便利。
正直、メリットはありすぎて書ききれないほどです。
悪かったこと
- 老眼が心配
- たまに目がかすむ(レーシックと関係あるかは不明)
- 光源直視できない
- 汚い場所に気が付いてしまう
デメリットは私にはほとんどありませんでした。強いて言うなら20年後、30年後、老眼が出たときにどうなるかが未知数なことが心配です。
レーシックの後遺症として代表的なハロ・グレア現象が今でもありますが、イルミネーション、夜景、車のライトなど遠目に見る分は全く問題ありません。
しかし、光源直視はかなりキツイ…。電気店で蛍光灯がたくさん並んでいるゾーンには行きたくありません。
目が良くなったことで、ふろ場の角のカビやトイレの汚れ、埃、虫の死骸に気づいてしまうことが増えました。気づかない時は何の問題もなく生活していた空間もわかるようになってしまうと、どうしても気になってしまいます。
まとめ:レーシックして本当に良かった
賛否両論あるレーシックですが、私個人としてはレーシックをして本当に良かった。
レーシック前後の視力の変化
- レーシック手術前: 右目0.04 左目0.02
- レーシック手術翌日: 右目2.0 左目2.0
- レーシックの10年後: 右目1.5 左目1.5
もしもこの先視力が落ちたとしても、20代という一番大切な時代を裸眼で過ごせたことに大きな価値があると思っています。
手術後、広島まで帰宅する高速バスの中から見た景色は、往路とは全く別物。遠くの山の淵のギザギザや、鳥が群れを成して飛ぶ様子がはっきりわかります。目がいい人はこんな美しい世界を見てきたんだなあと感動しました。
レーシックを受けて10年。目が覚めた瞬間から良く見えることがすごく嬉しかったけど、もうすっかり慣れて、当たり前の裸眼生活をエンジョイしています。