日本では家の間取りを説明するとき、ワンルーム・1LDKと説明しますが、実はこちらは和製英語で海外では全く通じません。英語で間取り(Floor Plan)を説明するときは、寝室ことベッドルーム(BR)の数が基準となります!
今回は、カナダやアメリカなど欧米住宅の間取りやお風呂場・キッチンの種類をご紹介します。
- 英語で間取りの説明
- ワンルームや1LDKの標準的な面積の違い
- 英語の間取り図にある、DENとBRの違い
- 海外の家のバスルームの種類
- 海外の家のキッチンの種類
タップできる目次
1LDK表記は和製英語、海外ではBR表記
日本で物件を探すと、1LDK・2LDKなどLDK表記となっています。
L=リビング、D=ダイニング、K=キッチンを表していて、頭の数字は個室の数です。
一見英語っぽく見えるLDKですが、実は和製英語で海外では全く使われていません。
英語で家の間取りを説明する場合、1BR・2BRなどBRを使います。BRはベッドルームのことで、物件にいくつ個室があるかを表しています。例えば3 bedroom(または3BR)と書かれている場合、リビングキッチンとは別に1部屋あるという意味です。
寝室4つの一軒家
日本語: 4LDK 戸建て
英語: 4BR House
海外の間取り図(3D)がこちら
私が住んでいるカナダでも、物件の間取りはベッドルームの数で表記します。それでは、コンドミニアムやアパートメントの間取図と合わせてご紹介していきます。
Studio / Bachelor (=ワンルーム)
日本で言う、ワンルームの部屋です。学生や単身入居者が利用することが多いです。
私が住んでいる地域では、ワンルームと下記(1BR)の価格差が小さく、あえてワンルームを選ぶ人は少ない印象です。短期間の入居で荷物が少ない人にはよさそうですね!
平均的なサイズである25㎡~55㎡は、日本のホテルの広い部屋もしくは、スイートルームくらいです。ちなみに日本のワンルームの平均面積は13~20㎡…狭いですね…。
1LDKは英語で1BR
欧米ではおそらく一番人気であろう間取です。リビングキッチンバスルームのほかに、寝室が独立しているタイプで、日本の間取りでいう1LDKに相当します。一人暮らし、若いカップルに人気の間取りですね。
賃貸価格は地域によりますが、カナダの人気都市バンクーバーやトロント近郊の場合は、1000~1800ドル(日本円で約9~15万円)から見つかります。日本同様、利便性や築年数によって価格は大きく異なります。
北米で平均的な1BRの専有面積は70㎡です。日本の1LDKの平均値は23~35㎡…え!半分!?
2LDKは英語で2BR
日本でいう、2LDKの間取りです。パートナーや友達と部屋をシェアする場合は、こちらの2BR以上がオススメです。一人暮らしでも家族や友達が泊まりに来ても2BRなら困りませんね。価格は安いところでは1200ドル(約12万円)くらいからありますが、都市部の場合は1800ドル(15万円)超の物件もたくさんあります。
2BRの平均的な専有面積はなんと100㎡!ちなみに…日本は35~45㎡で差は開くばかりです。
このように、表記は寝室が3つだと3BR、4つだと4BR…というように変化していきます。
海外の間取りにある「DEN」とは?ベッドルームとの違い
「DEN」はもともと「巣、穴、ねぐら、ほら穴」「隠れ家、密室、巣、巣窟」という意味があります。
物件の間取りでは、小さな個室という意味でよく使われています。ベッドルームとの違いはその用途。ベッドルームが寝室や子供部屋であるのと対照的に、Denは書斎や仕事部屋、場合によっては物置など多目的に利用します。そのほかサイズや場所にも違いがあります。
ベッドルーム
- ベッドが置けるサイズ
- バスルームやテレビ台が設備されている場合もある
- 上のフロアにあり、大きめの窓がある
DEN
- デスクが置けるサイズ
- ベッドルームより小さい
- 書斎やパソコンルームなど趣味の部屋として利用される
- 1階や地下に位置しており、窓がないこともある
欧米のバスルームの種類と間取り
カナダやアメリカの物件サイトを見ると、3bedroom+2 bathroomなど、ベッドルームの数とバスルームの数が書かれている場合もあります。
2bedroom(日本でいう2LDK)以上の広さになると、バスルームが2つついている物件も多くなります。さらに、3BRや4BRになると、ほぼ必ずバスルームを2つ以上備えています。バスルームが複数ある場合は、マスターベッドルーム(主寝室)に1つ付いているのが一般的。
海外のバスルームの種類
バスルームと言っても、日本のように洗い場がついたタイプは多くありません。一番良く見かけるのはバスタブと、上部に固定されたシャワーがついていて、ホテルでもよく見かける種類ですね。カーテンを引いて使います。
その他は、バスタブが無くガラスで仕切られた空間にシャワーが付いているシャワールームだけのタイプや、シャワールームとバスタブが別になっている5ピースバスルーム等があります。これらのバスルームのうち、1件につき1~3つ設備されています。
- トイレ・シンク
- バスタブ+シャワー・トイレ・シンク
- シャワールーム・トイレ・シンク
- バスタブ・シャワールーム・トイレ・シンク×2
海外では朝にシャワーを浴びる人が多いので、混雑を避けるためにもバスルームの数は大切なんだとか!
海外キッチンの種類と間取り
カナダやアメリカでもリビングとキッチンが一体化しているオープンキッチンの間取りが人気。
新築は当然ですが、古い住宅もリノベーションしてキッチンとリビングを一体化しているところが増えています。
一方で、日本で人気の対面キッチンはカナダやアメリカでは見たことがありません。対面キッチンの良さはリビングからキッチン内が見えないことですが、細かいことを気にしない欧米人にはメリットが感じられないのかもしれません。
One-wall Kitchen
壁が一面キッチンになっているタイプです。日本のアパートやマンションでも良く見かけるキッチンですね!
狭いスペースでも設置でき、欧米ではStudio / Bachelor(ワンルーム)で一般的なキッチンらしいのですが、ワンルームの物件自体が少なく実際に見たことはありません…。
U-Shaped Kitchen
キッチンカウンターと家電がUの字になるように配置されたキッチンです。こちらはキッチンとしてリビングから独立しているタイプです。収納が多く、欧米では最もメジャーなキッチンの一つではないでしょうか。特に古い物件やアパートメントに多いです。
キッチンが独立しているので入り口に柵をつければ赤ちゃんやペットの侵入を防ぐことができます。キッチンには危険なものがたくさんあるのでその点すごく便利ですね!
L-Shaped Kitchen
壁にL字の設置されたL-Shaped Kitchenは、省スペースなのでキッチンにあまりスペースを取りたくない人にとって理想的。真ん中の空きスペースを自由に使えるので、作業台やスツールを置けば使いやすいキッチンにカスタマイズできます。
1点気になるのが、小柄な日本人にとっては角のスペースに物を置くと手が届かず少々使いにくいことでしょうか。。。
Island Kitchen
新しい一軒家や、コンドミニアムではこちらのIsland Kitchenが人気。リビングと一体化しているオープンタイプなので、中心の大きなテーブルで作業をしながらテレビを見ることもできます。
真ん中のテーブルが収納スペースになっている種類と椅子をつけてバーカウンターのようになる種類があります。広い作業スペースが欲しい人に人気です。
欧米の家には玄関が無いって本当?
カナダやアメリカなど欧米の住宅は、その広さに比べて玄関が驚くほどに簡易的な間取りとなっています。ドアこそ大きいものの、中に入ると玄関と呼べるスペースがなく、突然リビングやキッチンが登場します。
土足厳禁の場合も、「ここから室内」という境界線がないのでどこに靴を置くか悩むことがあります。ちなみに、靴を抜いても裸足になることは少なく、室内用のスニーカーやルームシューズを履く人が多いです。
私は初めてカナダでホームステイしたとき、滞在先の家にバスルームがたくさんあることにすごく驚きました。あと、海外ドラマの影響で「欧米では室内も土足」と思い込んでいたので、リビングや寝室まで靴で上がり込んでしまったことを覚えています。
以上、欧米住宅の間取りをご紹介しました!!