妊娠5ヶ月と7か月の時に、ひとりでカナダと日本を往復しました。乗り継ぎ2回で合計23時間の旅です。
海外在住の人は妊娠中に飛行機に乗ることは珍しいことではありませんが、私はこれが初めての経験。不安ながらもなんとか無事旅を終えることができました。
妊娠中の飛行機で気を付けたことや感じたことを、妊婦の国際線フライト体験談としてレポートします。
タップできる目次
妊娠中に飛行機に乗ることへの理解
妊娠中に飛行機はできれば避けたい。しかし、色々な理由で乗らなければならないことも。
- 仕事関連
- 急病や慶弔などの事情
- 出産前に一時帰国しておきたいとき
- 里帰り出産
- パートナーの実家で出産
特に、国土の広い北米では、飛行機が主な交通手段。そのため、海外在住の人にとって、妊娠中に飛行機に乗るというのは誰にでもあり得ることです。そのため、周囲の理解度が日本とは違います。
長い人
かかり付けの産婦人科医に相談する
妊娠中に日本に一時帰国するにあたり、主治医に相談しました。
私の主治医は飛行機による胎児へ影響を否定しつつも、やはり積極的にすすめないとのことでした。妊娠中は何が起こるかわからないので、万一機内で調子が悪くなった時に対応が遅れるなどのリスクがあります。
それでは、実際に妊婦ひとりでの国際線フライトを経験したので、気づいたことをご紹介します。
妊婦ひとりで国際線に乗った体験談
今回は、妊婦ひとりでカナダと日本の往復です。自宅があるカナダも、実家がある日本も地方都市なので、往路も復路もそれぞれ飛行機に3回乗ることになります(乗り換え2回)。
妊娠中のフライト詳細(カナダー日本)
- 自宅から空港へ(車で40分)
- チェックイン~搭乗(1時間)
- フライト①(5時間)
- 乗り継ぎ(2時間)
- フライト②(14時間)
- 入国審査・乗り継ぎ(2時間)
- フライト③(5時間)
- 空港から自宅へ(車で20分)
合計所要時間: 23時間
利用航空会社: Air Canada、ANA
利用時の妊娠週数: 安定期の妊娠5ヶ月と7か月
お腹はあまり大きくなく、体格が良い人が多いカナダでは絶対気づかれないレベル。日本では、マタニティの服装で気づく人がいるかな…?くらいでした。
妊娠中のフライトで気を付けたこと
妊娠中に飛行機に乗る時は、不安がつきもの。いつも以上に気を付けながらの出発となりました。
- 水分補給と運動
- 荷物は最小限にする
- マスクと消毒液を持参
- つわり対策の薬を持参
- 乗り継ぎ時間に余裕をもったフライトを予約
- 国際線はビジネスクラスを予約
水分補給と運動
血栓が血管内につまり、痛みや腫れが乗じるエコノミークラス症候群は、死亡するケースもある怖い病気です。
妊婦の身体は、分娩時の出血に耐えられるよう血が固まりやすくなっています。また、大きなお腹が静脈を圧迫し血流も悪くなりやすい。そのため、妊娠中のエコノミークラス症候群リスクは通常よりもずっと高いのです。
これを防ぐために、機内でずっと同じ体勢でいないことが大切。
脚のストレッチの他、トイレに頻繁に立つ、遠いほうのトイレに行く、姿勢を頻繁に変えるよう心掛けました。水分補給は炭酸飲料やジュースではなく、ミネラルウォーターを選びました。
重い荷物を持たない
荷物はできるだけ少なく軽くし、空港内ではカートやエレベーターを使うように気を付けました。
ターンテーブルから荷物を下ろすときなど、どうしても荷物を持ち上げないといけない時は、空港スタッフにお願いします。
機内では乗務員が常に近くにいますが、広い空港ではそうはいきません。ちょっとした段差など自分で持ち上げなければならない場面は少なからずあります。
風邪・感染症対策でマスクを着用
インフルエンザや麻疹などの感染症を避けるため、マスク着用を心がけました。
狭い機内はたくさんの人で密集しています。特に国際線はマスク着用しない人が多いので要注意。
マスクとアイマスクをしたら完全に顔が隠れてなんか息苦しいけど我慢。
スタッフに妊娠中であることを伝える
チェックイン時に妊娠中であることを伝えました。
日系の航空会社では、荷物のお手伝いや隣がいない席に移動させてくれたり、気を使ってもらえます。日本国内の空港カウンターで「マタニティ―マークタグ」を貰える他、飛行機内では無料配布のおもちゃをいただきました。
fa-external-linkANA公式ウェブサイトはこちら
カナダの航空会社は妊婦に慣れているのか、かなりアッサリした対応。こちらから特に要望を言わなければ普段通りの接客です。
fa-external-linkエアカナダ公式ウェブサイトはこちら
つわりの薬を常備
海外ではつわりを緩和する薬を処方してもらえます。日本では未認可の新しい薬ですが、カナダやアメリカでは一般化しています。
私はこの頃には悪阻は治まっていましたが、飛行機の揺れなどで急に悪化したときのために余っていた薬を持っていきました。
海外の悪阻特効薬について、こちらの記事でご紹介しています。
乗り継ぎ時間に余裕のあるフライトを予約する
国際線はよく遅延します。乗り継ぎ時間がギリギリになると空港内を走って移動しなければならないことも。
妊娠中に荷物を抱えて走るのは避けたいので、いつもより乗り継ぎ時間に余裕があるフライトを予約しました。しかし結局はギリギリになり少し走ることに…。
妊娠中フライトでよく話題になること
まとめ:妊婦ひとりで国際線飛行機に乗った感想
今回は妊娠中ということで、国際線ではプレミアムエコノミークラス(往路)とビジネスクラス(復路)を利用しました。国内線はエコノミークラスです。
飛行機は地上の乗り物よりも揺れが少ないし、ビジネスクラスは座席がベッドになるので想像以上に快適でした。エコノミークラスでも通常乗る場合と特に変わったことはなく、若干腰が痛い気がするのでおしり用クッションがあるとより良いです!
それにしても妊娠中の国際線フライトは長い。途中で調子が悪くなってもすぐに降りることはできません。
医学的には飛行機による直接的な影響は無いと言われていますが、フライトと不調のタイミングが偶然重なったときに飛行機内から出られなくなるかもと思うと不安でした。
海外在住では、飛行機に全く乗らないのは難しいことがあります。それでも必要のないフライトはなるべくしたくないですね。