日本から中古品をカナダに送ったら税関で30%も課税されていました…。
新品価格2万円の中古楽器(私物)に、80ドル払わなければ受け取りが出来ないという事態。
悔しすぎるので、それ以降は関税のことを考慮しつつ荷物を送るように気を付けています。関税のしくみ、税率、対策を考えます。
この記事はこんな人におすすめ
- カナダへ引っ越し予定
- カナダ在住の家族・友人へ荷物を送りたい
- カナダの関税の仕組みが知りたい
- 日本で購入したものをカナダへ転送したい
タップできる目次
カナダの関税のしくみと注意点
海外から届く物品は必ず税関を通ることになり、場合によっては関税が発生するもともあります。
私は、これまでに何度もカナダに荷物を送っているので、関税をとられた経験もあります。個人利用の中古品にもかかわらず、問答無用で30%も取られてしまいました…。
60ドル以上の物品は関税対象
カナダへの荷物は$20以上から課税対象。ギフトとして発送する場合は$60を超えるものから課税対象となり関税が発生します。
例えば$100の物を送った場合、$100(正味価格)-$60(非課税)=$40が課税対象となります。$40取られるという意味ではなく、$40に税率(%)をかけたものが関税として請求されます。
カナダへ送る荷物の関税の金額
いくらの関税がかかるかは、品物の価格と種類によります。
品物の価格は郵便のラベルに自分で記入します。関税率は物品によって異なりますが15~30%が多いようです。た、高い…!
詳細はCanada Border Services Agencyの一覧で確認できます。
関税がかかる場合の支払い方法
関税の対象になるかどうかは、到着するまでわかりません。
もしも対象になってしまった場合、カナダポストの不在票(受取票)に金額が記載されるので保管局で受け取る際に支払います。クレジットカードやデビットカードで支払い可能です。
サプライズでの海外発送に気を付けて
海外に住む家族や友達にプレゼントを贈ることがあるかもしれません。しかし、サプライズで送ることはやめておいた方がよさそうです。
関税がかかってしまった場合に、受取人が受け取るときに支払うことになります。何が入っているかわからないサプライズの品に急に「〇ドル払え」と言われて、あまりいい気はしません。
プレゼントを贈る場合は、非課税の$60以下の物にすること。$60を超えるものを送るときは、サプライズは諦めて事前に伝えておくことをお勧めします。
関税対策としてできること
日本からカナダへ荷物を送るだけで送料などかなりお金がかかるのに、税関でさらに30%も取られるなんて悔しいですよね…。
しかし、同じものを送っても関税がかかる場合とかからない場合があるようです。対策としてできそうなことをまとめました。
ギフト扱いで送る
ギフト扱いの物品は$60まで非課税です。通常は$20までなので、関税をとられることになる場合も幾分安く済ますことができます。
荷物のラベルに✔を入れる個所があるので新品のものはギフトとして送るのが良いと思います。
申告の金額を確認する
荷物ラベルに物品の正味価格を書く欄があります。
「日本で着ていた服だけど、1万円で買ったから$100…。」と買った時の価格を書いてしまいそうですが、物には減価償却というものがあるのを忘れてはいけません!何度も使ったものは買ったときの価値はすでにないのです。中古品なのに新品価格を書いてしまって、物凄い金額の請求が来たことがあります…。
ちなみに価格は自己申告なので、新品のものも実際の価格より低く申告することができてしまいます。しかし、それは脱税です!(まあ、 iPhoneなど知名度が高いもの以外は価格バレなんてないと思いますけどね…。)
また、万一の場合の補償も申告した金額が上限となります。価格詐称はリスクが高いのでお勧めしません。自己責任で。
個人利用(personal use)で送る
身の回り品やプレゼントなら個人利用です。これもラベルに✔欄があります。
「Personal useに✔したら関税取られない。」とネット掲示板で読んだのですが、私の場合はしっかり取られていました!!取られるときは取られるので気休め程度ではありますが、商用だとかなりの確率で徴収されるようなので書いといたほうがよさそうです。
個人名→個人名で送る
送り主か送り先どちらかが会社名の場合、商用とみなされて関税がかかるという噂です。個人名から個人名宛ならプレゼントとしても不自然じゃないし関税を免れる確率が高くなるようです。
そういえば、家族から自分宛に荷物を送ったときに関税をとられたことは今のところ一度もありません。以前関税が発生したのは、自分→自分宛にした時でした。
送り方(EMS・SAL・船便)と関税
送り方の違いによって関税がかかるかかからないかが変わるという噂があります。
実際にカナダのネット掲示板で、EMSは関税がかかるけどSALはかからないと書かれているのを見つけました。そして多くの人が同じ意見でした。
しかし実際はSAL便で送った時に関税を請求されました。そしてEMSで送った時は新品でも請求されたことがありません。EMSでもSALでも船便でも税関は絶対に通過しないといけないので、送り方による課税・免税の違いは無いと思います。
関税の金額に文句がある場合は返金請求が可能
カナダの税関は結構テキトー。知り合いでも、非課税対象のものに課税されていてかなりの金額を請求されたという人がいます。
荷物を運ぶCanada Postは無関係なので、一旦支払わないと荷物を受け取ることができません。しかし、受け取り後でも関税についての不服申し立てが可能で、結構の確率で返金されます。カナダは黙っていると損をする国ですからね!文句言ってなんぼ。
クレームはCanada Border Services Agencyのサイトからどうぞ。
関税がかかるかどうかは運次第!
何度も日本からカナダへ荷物を送っていますが、関税がかかるかどうかは運次第だと思います。
中古品なのに高額関税がかけられていたこともあれば、新品なのに開けられることなく通過したこともあります。同じ物品を送ったのに関税が発生した人と発生していない人がいたりします。
配達記録を見ると、非課税で通過した時は税関に提出されて出てくるまで1分しか経っていません。ラベルを見たのかさえ分からないレベルです。空港の荷物検査と同じでランダムで調べられるのかもしれませんね。
カナダに荷物を送るときに気を付けている事
私が日本からカナダに荷物を送るときに気を付けている事。それはラベルに記入する際にイノセントな感じをふんだんに出すことです(笑)。
少しでも怪しまれると開けられる→課税となる気がするので、「個人利用で決して商用ではない。純粋に自分の持ち物(またはギフト)を送りたいだけ。」という雰囲気を醸し出すようにしています。間違っても“商業臭”が出ないよう努力しています。