海外で電子ピアノを購入しようとしたら価格が日本と全然違う!ほとんどの機種で日本国内販売価格よりプラス10万円程高くて驚きました。カナダ・アメリカで電子ピアノを買う場合におすすめの機種をご紹介します。
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海外で電子ピアノを買うと高い!
電子ピアノの有名メーカーといえば、カシオ、コルグ、ローランド、ヤマハ、カワイなどが思いつきます。海外でも人気の高いこれらのメーカー、実はこれらはどれも日本の会社です。
海外で電子ピアノを購入すると、ほとんどが日本からの輸入品となるため価格が日本販売価格と全く異なります。そのため「〇万円クラス」など競合する製品が違うことも少なくありません。
価格別おすすめ電子ピアノ
カナダ・アメリカで購入する場合を想定して、おすすめの電子ピアノをご紹介します。私はプロでもなんでもありませんが、6歳からピアノを習い始め、今でもよく弾いているのでピアノへの愛情はそれなりにあるつもりです( ´∀` )
今回は電子ピアノを取り扱う店を全部周り試弾しました。価格と性能を考えての価格別おすすめ電子ピアノはこちら。
88鍵スタンド付き電子ピアノ($1500以下)
電子ピアノとキーボードの境目ともいえるスタンド付き88鍵のおすすめピアノです。
初めて電子ピアノを購入する場合でも生ピアノと同じ88鍵盤。そしてしっかりとしたスタンド付き。というのが絶対条件だと思います。鍵盤数が少ないと後々弾けない曲がでてきます。そしてスタンドが簡易的だと弾いたときにぐらつきストレスになります。
Casio PX770 $1000(日本参考価格:60000円)
カナダ・アメリカで低価格の電子ピアノを購入するならカシオが一番のおすすめです。他メーカーの製品は日本販売価格の倍近くすることもありますが、カシオは日本とほとんど変わらない価格で入手可能です。運が良ければ割引していることもあります。手ごろな価格+Amazonで購入可能という手軽さからか、カナダの家庭で見かける電子ピアノのほとんどがカシオです。
PX770はこの価格で88鍵盤・スタンド・3本ペダル付きという高コスパ。お金はかけたくないけどとりあえずピアノが欲しいという人にぴったりです。
Roland F140 $1500(日本参考価格:100000円)
ローランドは日本国内以上に海外で人気が高いメーカーで、ヤマハと同じくらい知名度があります。
F140はスリムタイプながらとても良い製品。価格が抑えられているのに、鍵盤のタッチは重めで生ピアノにかなり近いものがあります。特にこの価格でエスケープメント付きなのもすごい。日本では10万円クラス機種なので、$1500はかなりお得です。
さらに、Bluetoothに接続できるのがとても便利。ピアノ自体は3桁LEDのボタン操作ですが、スマホやタブレットから鍵盤の重さなど細かい設定が可能です。
生ピアノに近い弾き心地の電子ピアノ($2500前後)
日本でいうと10~15万円クラスの電子ピアノ。エスケープメントも付き、外観もぐんとピアノらしくなります。カナダでは$2500くらいの価格です。
Yamaha CLP625 $2200(日本参考価格:―)
CLP635の廉価モデルであるCLP625は日本では販売されていない海外限定モデル。
廉価版といっても同じクラビノーバシリーズのCLP635と同じ鍵盤を使っているので弾き心地は悪くないです。本体は一回りコンパクトになりスピーカーも小さめに。音色や曲などの面白機能が少なくなり、モニターもないため操作はしづらいかもしれません。その代わりCLP635より$500以上安い。純粋にピアノだけ弾きたい人にはおすすめです。
Kawai CN27 $2300(日本参考価格:100000円)
全体的にバランスが良く、日本でも10万円クラスのランキング上位に入る機種です。
外観はシンプルで、面白い機能も少なめですが上記でご紹介したCLP625同様、純粋にピアノだけ弾きたい人には十分です。Kawai独特のキラキラした高音がしっかり表現された電子ピアノです。先ほどご紹介したCLP625がライバルですが、3桁LEDディスプレイとBluetoothがついているのでこちらのCN27のほうが使いやすさで一歩リードかもしれません。
不満なところが少なく、非常にバランスのとれた良い機種だと思います。強いて不満点をあげるなら、スピーカーが小さいので海外の大きなリビングでは音量が足りないかもしれません。
Yamaha CLP635 $2600(日本参考価格:160000円)
CLP635は本格派クラビノーバシリーズの最下位モデル。シリーズ中最も安価といっても日本では15万円クラスのランキング上位常連機種です。YAMAHAは海外でも知名度が高く、中古でもかなり良い価格で売ることができます。個人的には機能に比べて価格が割高な気がするのですが・・・ブランド力強めです。
操作パネルが画面なので操作しやすく、音色や内臓曲もたくさん揃っています。Yamahaの音色は柔らかくて安心感がありますね。外観もずっしりと貫禄がありハイクラス機種に引けを取りません。
デメリットを言えば、結構な価格なのにBluetoothが内蔵されていないのが残念。(パーツを購入する必要あり)
木製鍵盤の電子ピアノ($3000前後)
日本で買えば15~20万円クラスの電子ピアノ。このクラスから木製鍵盤が登場します。
鍵盤の両サイドに木材が露出しているので、演奏中に指が触れても生ピアノと同じ感覚です。重さがしっかりあり、鍵盤騒音も少なめです。そのため違和感が少なく、よりピアノに近くなりました。
Kawai CA48 $2700(日本参考価格:160000円)
カワイの電子ピアノはこのクラスから木製鍵盤になりますが、同時にカワイ独自のシーソー式鍵盤になるのもCAシリーズからです。このシーソー式鍵盤はグランドピアノと同じような機構になっていて、本当にすごいです。また、カナダ・アメリカで購入可能な木製鍵盤の中で一番安価というのも、この機種の良いところの一つです。
CA48はCN27と外観はほとんど同じで小さめ。あっさりしたLEDディスプレイで音色などの機能も少なめですが、不要な機能が付いていない分リーズナブルなので、ピアノさえ弾ければOKという人にはおすすめです。
Roland DP603 $3100(日本参考価格:160000円)
いろいろなメーカーの木製鍵盤の中でも評価が高いのが、ローランド最高峰のPHA-50鍵盤。弾き心地は折り紙付きです。また、他社は実際のピアノから録音するサンプリング音源を採用する中、DP603は、音を細かく分析して作り上げるモデリング音源となっています。モデリング音源は最近出たばかりの新しい技術です。電子ピアノの先駆者であるローランドらしいですね。
DP603はスリムタイプなので置き場所が狭くてもOK。蓋を閉じると完全フラットになりスッキリ。
一方で気になるのはこのクラスにしてはスピーカーがやや貧弱なことと、カナダ・アメリカでは価格がグーンと上がることでしょうか。
Yamaha CLP645 $3300(日本参考価格:200000円)
ヤマハはこのクラスから木製鍵盤になります。一つ下の機種CLP635と比較して、鍵盤とスピーカーが随分良くなっているほか、様々な楽しい機能もアップグレードしています。
ヤマハは若干割高な感じがしますが、海外でもファンが多く高値で取引されています。型落ちしてもフリマサイトなどで高く売ることができるのはいいですね。
カラーを艶出しブラックにすると、見た目もまるで本物のピアノ。ぱっと見では電子ピアノとわからないくらいの出来だと思います。もちろん性能も申し分ありません。CLP635と弾き比べると性能の差は明らかでした。
鍵盤・スピーカー・音源・おまけ機能・見た目など、どれをとっても悪いところが見当たらないバランスの取れた機種です。
生ピアノに限りなく近い高級電子ピアノ($5000以上)
$5000を超える電子ピアノはどれも良いものばかりです。日本価格だと25万円以上の機種で、ヤマハ・カワイ・ローランドがおすすめ。このレベルになるとどれが良いかは好みの問題ですね。
それにしても高いですね…。この価格差やばいです。
機種 | カナダ価格 | 日本価格 |
Yamaha CLP685 | $5000 | 36万円 |
Kawai CA78 | $4800 | 26万円 |
Roland LX7 | $6800 | 25万円 |
日本価格で40万円を超す機種になると、カナダでは$8000くらいするものもあります。こうなると、生ピアノとほとんど変わらない価格になります。どうしても電子ピアノが良い!という人以外は選ばないかもしれません。
個人的におすすめしない機種
価格と性能のバランスを見て、カナダ・アメリカで購入するのにおすすめしない機種がこちら。もちろん個人的な感想なので、これらの機種が好きだという人もいますが、ご参考まで。
Roland HP603
DP603と中身の機能は全く同じですが、ピアノらしい外観になったモデルです。見た目が異なるだけで価格がグーンと上がります。日本販売価格との差も激しい。
性能自体はすごく良いので、これを購入するなら同じ機能で低価格のDP603をお勧めします。似たようなピアノらしい外観の機種では1ランク下のHP601も良いと思います。
Yamaha YDP143、YDP163
Amazonで購入可能なので手を出しやすいヤマハのAriusシリーズです。日本でも人気の機種で機能は悪くないのですが、カナダ・アメリカではYDP163よりずっと低価格でRoland F140があるのでこちらのほうがおすすめです。F140にはエスケープメントがついていてタッチが生ピアノにとても近いです。
YDP143を試弾してみましたが、足つきキーボードという印象で生ピアノにはずいぶん遠く感じました。
Kawai CN37
カナダ・アメリカではCNより上のCAシリーズのCA48がCN37よりかなり安く販売されています。基本性能はCAシリーズのほうがずっと上なので、値段の高いCN37を購入するメリットはほとんどないと思います。
ただし音色などの面白機能と液晶パネルがついているので、ピアノとしての性能より操作性やエンターテイメント性を求める人にはいいのかもしれません。
KORG C1、G1
コルグは低価格のスリムタイプとして日本では人気のメーカーです。海外でもスリムタイプでデザインも良いので通販サイトでも見かけます。
しかし性能の割に価格が高い。例えばC1、G1は日本ではそれぞれ7万円、9万円ほど。それがカナダでは$1900(約16万円)、$2200(約19万円)で販売されています。
同じくスリムタイプで日本では10万円クラスのRoland F140が$1500で販売されているので、わざわざC1、G1を選ぶメリットが感じられません。コルグは安さが良いのであってこの価格はうーん…。
まとめ
- 海外で電子ピアノを購入する場合は、日本での販売価格とかなり異なる
- 価格が異なるため上位クラスと下位クラスの価格が逆転していることもある
- 個人的に一番おすすめの電子ピアノはRoland F140とKawai CA48
日本でランキング上位に入る人気機種のカナダ販売価格を調べました。詳しくは下記の記事をご覧ください。