初めての海外旅行での心配事の一つ「チップ」。これが慣れると結構便利だったりします!お客さんと従業員、二つの目線での体験談と、具体的な支払い方や相場をご紹介します。
タップできる目次
悪いサービスでもチップは必ず払う事!
チップと心づけは違う
海外レストランでの会計でもれなくついてくるチップについて、辞書などで調べてみたところ、次のように書かれていることが多い。
- 受けたサービスに対する感謝のお金
- 心づけ
心づけというと、温泉旅館に宿泊する際、担当の仲居さんに「少しですが…」とティッシュにくるんで渡すあのお金ですね。
確かにチップは心づけ同様、法律でも規則でもなく、サービスを受けた側が金額を決定し支払うという点では同じですね。
しかし、払っても払わなくてもよい「心づけ」と違い、チップはどんなにサービスが悪くても支払うのがマナー。
払わないでいると会計時に店員から「チップを忘れていませんか」と言われるケースも少なくありません。
日本人はチップを払わないと思われている
日本にこのような文化がなく、さらに「チップ=心づけ」と直訳することが多いためか、海外に不慣れな日本人は「サービスが悪ければチップは払わなくていい」と勘違いする人が続出しているようです。
そのため、日本人はチップを払わない(払ったとしても少ない)と思われています。実際、私が働いていたカナダのレストランやカフェのオーナーも同じ認識でした。
払わないと逮捕!とはなりませんが、必ず支払わなければならない!くらいに考えておいた方がいいです。
払うことで損しているわけじゃない
日本の飲食店はモノ自体にサービス料金が含まれていています。
したがって「チップ払う=追加料金」ってわけじゃないんです。支払って当たり前の金額が見えているだけです。
飲食店でのチップ相場と支払方法
カナダのレストランで飲食した場合、15%~18%が一般的。12%以下だと少なめ、20%以上だと多めという印象…。
10%以下は見たことがありませんが、きっと「少なっ!!!」と思ってしまうでしょう(笑)。
チップもカードで支払う
レストランなど、フルサービスの飲食店ではデビットカードかクレジットカードでのテーブル会計が主流。ウエイトレスさんに「チェックよろ!」と言えば、カードをピッピする機械を持ってきてくれます。その機械に、支払いたい金額(又は%)を入力するだけ。簡単です!
現金で支払う場合は端数入り上げで
意外かもしれませんが、チップを現金で支払う人はそんなに多くありません。
それでも現金で支払いたい場合は、端数を繰り上げてテーブルに置いていきましょう。小銭をジャラジャラ出す人はかなり少ないです。(会計が$26.00の場合は$30.00置いて行くイメージ)
明細にサービス料金が含まれている場合もあり
高価なレストランや観光施設では最初からサービス料金が含まれていることもあります。
しっかり20%チャージと明記されていますので、この場合チップは不要です。
計算しなくていいのは楽だけど…。正直、普通のサービスで20%は高いですよね…。
セルフサービスのカフェではどうするか
カウンターでオーダーするスタイルのカフェの場合、例のカード決済の機械に金額(又は%)を入力して支払う方法以外に、レジ横のTIP用のボックス(貯金箱みたいなの)に現金を入れる方法もあります。
カフェでチップは払う必要がある?ない?
私が働いていたカフェでは、感覚ですが4割くらいのお客さんがチップを払ってくれていました。レストランは必ず払うのに対してかなり少数派ですね。
金額はコーヒー1杯($2.25)の場合、コーヒーの料金と合わせて$3.00くらい渡してくれます。ちなみに日本や韓国のお客さんの場合、カフェでチップを払う人は1割以下でした(笑)。
フルサービスのレストランと違い、カフェではチップに期待をしていないので、店員としても、払ってもらえたらラッキーくらいの感覚です。
小銭が余っていたらレジ横の箱に入れてあげてください!
店員が見た!チップ関連で実際にあったこと
追いかけていく店員
私が勤務していたカナダのレストランでの出来事。
チップを払わずに出て行こうとしたお客さんを、キャッシャー担当の人が捕まえて、チップを払わせていました。
店員の給料はチップ収入を見込んで、かなり低く設定されているので、払ってもらえないと大変ですもんね…。
怒られる店員
私がテーブル担当をしていた時、8名ほどの団体客が入店しました。最初から酒臭く、かなり酔っている様子でした。その団体客が帰った後に、テーブルの片づけをしていると、レストランオーナーが私のところに来て一言。
「あの団体客がチップをちょっとしか払わなかった。あんた何かしたんじゃないの?」
私はいつも通りの接客をしただけなのに…。お客さんのチップが少なかったからってテーブル担当者が責められるなんてヒドイ…。
チップが多すぎるお客さん
カフェ店員として働いている時の出来事。前述したように、セルフサービスのカフェでチップを払う人は少数派で、払う場合も少額です。そんな中、$5.00のコーヒーに対して、$13.00を払う常連のお客さんがいました。
機械の入力を間違えたのかと思って伝えましたが、間違えていないらしい。しかも毎回この金額を払っていきます。特にもてなしたわけではないのですが…。謎です…。
変な髪型だったし、実は宇宙人なのでは…と、一人で宇宙人襲来説を考えていました。
チップの習慣は楽しいしメリットもあり
最初は煩わしいと思う人も多いかもしれませんが、慣れてしまうと結構便利です。
小銭を持ち歩かなくていい
現金で支払う場合の「小銭を数えて…おつりをもらって…」とする手間が不要。端数を丁度よい金額に切り上げて、お札だけで支払うので会計が短時間で済みます。
友達で割り勘するときも端数をチップにしてしまえば計算しやすいメリットもありますね。
良いサービスが期待できる
レストランではチップが直接収入につながるので、店員もそれなりに親切です。1テーブルに1人担当がついてくれるし、日本の同じ価格帯のレストランに比べて気が利いてフレンドリーです。
お金持ちになった気分でなんか楽しい
サービス料を支払う前提なので、ちょっとしたわがままも言いやすいし、お金持ちになった気分になります。
自分が払うチップが、直接サービスしてくれる人の収入になるんだと考えたらなんか嬉しいです。私だけかもしれませんが…(笑)
まとめ
- 悪いサービスでも15%目安に支払う事
- 支払いはカードがオススメ
- 支払わないと色々問題あり
日本で馴染みのないこの習慣。慣れたら案外いいものです。
私は、帰国した際に「あ~チップないんだ~。」と残念な気持ちになりました。