カナダへ留学やホームステイを予定している人からカナダの食事に関する質問を頂きました。
ホームステイをする場合や、配偶者の家族と暮らすことになると毎日の食事は気になることの一つです。
今回のブログでは、カナダでよく食べられている家庭料理を12種類ご紹介します。
日本ではあまり知られていない家庭料理を教えてもらって日本帰国後に再現してみるのも楽しいですよ!私がカナダ人ホームステイファミリーや義母から教わったレシピも掲載しています。簡単にできるので是非作ってみてくださいね。
タップできる目次
カナダ人は家で何を食べてるの?
カナダでは小麦加工品(パンやパスタ)と、イモ料理(マッシュポテトやベイクドポテト)が主食として食べられています。
パンやパスタは日本の食卓にも頻繁に登場しますが、フライドポテトが主食と聞くと驚く日本人は多いのではないでしょうか。日本ではフライドポテトは子供に積極的に与えない家庭が多いですが、カナダでは小さな子供にも気にせず与えています。特に小麦(グルテン)アレルギーがの子供にとってイモ類はメインの炭水化物となります。
米や麺類も食べますが、小麦製品に比べて価格や少し高めなので日本ほど頻繁に食卓に出ません。そのため、カナダ人に「日本では毎日お米を食べる」と言うとびっくりする人も少なくありません。
カナダでは、日本のように小さなお皿や小鉢に別々に盛り付けるのではなく、主食も副菜もサラダも一つのお皿に盛るワンプレートが主流。特に家族やホームステイが多い家では大皿に盛った料理を各自取り分けるのが一般的です。
ここまでは、一般的な歴代カナダ系家庭の場合です。移民の国カナダではそれぞれ自分の出身国の料理を好んで食べています。インド系の家庭のお家の前を通るとカレーっぽいスパイスの香りが毎日しています。中国人のお家に招かれた時は美味しい火鍋をごちそうになりました。
カナダで食べたい家庭料理12種類
家庭でも色々な国の料理が楽しまれているカナダですが、今回はカナダの伝統的な家庭料理をご紹介します。カナダの家庭料理はアメリカから伝わった料理も多いので、一緒にご紹介しますね。
ターキー
カナダのクリスマスやサンクスギビング(感謝祭)といえば何といってもターキー(七面鳥)料理ですね。
玉ねぎ、セロリ、にんじん、マッシュルームなど好みの食材とパンくず、そしてガーリック、レモン、タイムなどの香草を一緒にしてターキーのお腹の中に詰め込みます。そして、七面鳥一羽をまるごとローストします。カナダのオーブンは巨大なのでターキーのサイズを気にせず余裕で料理できるんですよ♪
じっくり時間をかけて焼くと油が染み込んでとても美味しいお祝いの料理が完成。お肉はグレイビーソースで頂きます。
大がかりですが、失敗が少なく美味しいカナダ料理です。巨大オーブンが必要なので日本ではあまり作ることができない料理の一つですね。ただしターキーは基本的にお祝い料理で、日本でいうおせち料理のような立場です。そのため普段の食卓で登場する確率はかなり低いでしょう。
ジビエ料理
自然が多いカナダでは趣味がハンティングという人がたくさんいます。良く捕れるのはカリブーやエルクなど鹿系の動物です。農村地域のカナダ人と仲良くなると「鹿が取れたから食べにおいで!」と誘われることが頻繁にあります。
一方で、カナダのほとんどの州で狩猟した肉を販売することは禁止されています。そのためお店に並ぶジビエは野生ではなく人工的に育てられた畜産。とはいえジビエには変わりないので気軽に食べることができます。
味は…ジビエならではの野生の味がしっかりします。個人的にはかなり苦手(笑)
カナダのほとんどの家庭では庭にBBQマシンがあるので、固まり肉をワイルドに焼いてお召し上がりください!
カリカリベーコン
ベーコンと言えば色々な料理に使えて日本でも親しみのある食材ですが、カナダのベーコンはちょっと違います。
日本のベーコンはピンク色でほとんど調理された状態で、四角く形成されたハムのような見た目のものもあります。しかし、カナダで一般的に販売されているベーコンは豚バラの塩漬けで軽くスモークしてあるものもありますが基本的に生の状態です。メープルウッドでスモークされたものなど、色々な香り・風味のベーコンが楽しめます。
食べ方は簡単で、弱火にしたフライパンで時間をかけて焼くだけ!コツはカリッカリになるまでじっくり火を通すことです。
しっかり焼けば脂が落ちて4分の1程の大きさになります。焼くと塩分が凝縮されるのでかなり塩辛くなるので食べすぎには注意です。
ピーミールベーコン(カナディアンベーコン)
先にご紹介したカリカリベーコンとは別にカナディアン・ベーコンという食べ物も存在します。通常のベーコンはバラ肉が使われますが、カナディアンベーコンはロース肉が使われているのが特徴です。肉の周りの黄色い部分はトウモロコシの粉(コーンミール)です。
味は濃いめのロースハムをイメージするとわかりやすいと思います。脂身が少なくサンドイッチとの相性も抜群。
アメリカやイギリスではCanadian Bacon と呼ばれていますが、カナダ人はPea meal Baconと呼んでいます。
カナダでベーコンと言えば一般的にカリカリベーコンの方を指しますが、こちらのピーミールベーコンもカナダの歴史ある食べ物なのでカナダに起こしの際は是非ご賞味ください!
シェパーズパイ
北米の代表的な家庭料理「シェパーズパイ」は、牛ひき肉とトウモロコシ、マッシュポテト、チーズを重ねた料理です。
パイという名称ですがパイ生地は一切使われておらず、見た目も味もパイと言うよりグラタンに近い雰囲気ですね。作り方は各食材に火を通してから重ねるだけ。簡単にできる家庭料理として親しまれています。野菜をほとんど使わないところがさすがカナダ。それでもとても美味しいです。
簡単なレシピをこちらのブログでご紹介しています。
チキンポットパイ
アメリカの家庭料理を代表するチキンポットパイはカナダの家庭でもとても良く作られるお料理。
具だくさんのシチューをパイ生地で包んで焼きます。自宅で作る時はシチューを詰めた容器を丸ごとパイ生地で蓋をしてオーブンで焼き上げる方法が簡単でおすすめですよ。チキンのクリームシチューで作るのが基本ですが、ビーフシチューで作っても美味しくできます。
熱々のパイ生地をフォークで崩しながらシチューと一緒にいただきます。冷凍食品になるほど一般的な家庭料理です。
ハムボール
お酒のアテやパーティーにぴったりな「ハムボール」は、ミンチ状にしたハムとクリームチーズを混ぜたものをクラッカーに乗せたフィンガーフードです。
塩辛いハムと甘いクリームチーズがピッタリ合わさって本当に美味しい!おつまみという位置づけにも関わらずお腹いっぱいになるまで止まらなくしてしまう恐ろしい食べ物です…。
作り方は全部細かく切って混ぜるだけ。火を一切使わずとても簡単なのでパーティーで1品増やしたい時にも便利です。冷蔵庫で保存がきくので作り置きして仕事終わりにワインと一緒に食べるのも◎
レシピをこちらのブログでご紹介しています。ぜひご覧ください。
ミートパイ
カナダでもフランス文化が色濃く残るケベック州の伝統料理「ミートパイ」。地元ケベックではtourtière(トルティエール)と呼ばれる身近な家庭料理です。
ひき肉をパイ生地で包んで焼いたパイで、デザートではなくご飯料理です。牛ひき肉の他、豚肉や鶏肉を使うレシピも人気で、カナダ名産のメープルシロップを使って煮込みます。カナダを代表する伝統的な料理ということで、フランス系カナダ人と結婚した人が「義母から教わるカナダ料理」で一番多いのもこのミートパイなのではないでしょうか。
クリスマスなどのイベント時にも良く食べられています。
チリ・ビーンズ
アメリカの国民食として有名なチリビーンズ(別名:チリコンカン)はカナダでも通称「チリ」と呼ばれ親しまれています。
ひき肉と玉ねぎを炒めてから豆を加えトマトスープで煮込むだけの簡単お料理。チリの名称通り、チリペッパーで好みの辛さに調節します。カナダ人は辛いのが苦手な人が多いので、レストランやファストフードのチリは基本的に全然辛くありません。
大鍋で作れば一気に10人前でも作ることができるので、子供やホームステイファミリーの多い大家族の家庭の他、ホームパーティーでも良く見かけます。
こちらはカナダ人の義母から教わった家庭料理チリのレシピです。とても簡単なので是非作ってみてください。
チキンヌードルスープ
チキンヌードル?!と驚いた方もいるかもしれませんが、カナダやアメリカのチキンヌードルスープは袋麺ではなく家庭料理。鶏肉を野菜やブイヨンと一緒に煮込んだスープで、エッグヌードルという麺やマカロニも入っています。
野菜やヌードルはクタクタになるまで煮込んであるので柔らかくて消化も良いのが特徴。病気や調子が悪い時によく食べる料理で、病院でもよく出てきます。
よく使われる野菜は、玉ねぎ・セロリ・にんじんですが、地域によって色々な具材が使われます。チキンヌードルスープは豪華なグルメではありませんが、たくさん野菜がとれるメニューは欧米では珍しいので、レシピを覚えておくと何かと便利です。
インポッシブルパイ
カナダのスイーツは超絶甘いものばかりで日本人の口に合わないことが多いのですが、インポッシブルパイはその中でも珍しいかなり美味しい部類。
主にココナッツを使ったカスタードパイで、卵とクリームをふんだんに使ってしっとり仕上がったケーキです。焼く前はトロトロの液状なのに、焼いたらナイフで切れるくらいに固まります。味はカスタードプリンに似ているので日本人でもなんか食べたことがある味と感じる人も多いのではないでしょうか。
インポッシブル(Inpossible)は英語で「不可能な…」という意味ですが、なぜこの名称なのかは不明。年配のカナダ人にも聞いてみましたが名前の由来を知っている人はいませんでした…。
私はもともとパイはあまり好きじゃないのですが、インポッシブルパイだけはすごく美味しいと思います。プリンやフレンチトーストが好きな人はきっとお気に召すでしょう!
アップルクランブル
カナダを含む欧米諸国でよく作られるデザートです。クランブルとは小麦粉とバターを混ぜてポロポロのそぼろ状にしたもののこと。砂糖・バター・シナモンとからめたリンゴをパイ皿などの耐熱容器に入れ、リンゴが見えなくなる量のクランブルで覆った後オーブンで焼いたのがアップルクランブルです。
焼きあがっても固まらずバラバラの状態なので、大きなスプーンですくって盛り付けます。アップルパイにそっくりな味です。
欧米ではバニラアイスクリームを添えて食べるのが一般的。冷たいアイスが焼きたて熱々のクランブルを引き立てるピッタリの組み合わせですね。
カナダの田舎ではアップルパイと同様に頻繁に作られています。
カナダの家庭料理:まとめ
カナダでよく食べられている家庭料理をご紹介しました。気になる料理はありましたか?
移民で構成されるカナダでは、家庭では基本的に出身国の料理を食べる人が多いです。もちろん我が家でも和食や米を食べる日が圧倒的に多い。しかし、和食を作る材料はカナダでは割高なため毎日となると厳しいです。そのため比較的材料が安価なカナダの伝統的な家庭料理と組み合わせながらバランスをとっています。
カナダ人以外の家庭でホームステイする人も、これからカナダで生活する人も、きっとカナダの家庭料理を食べる機会があると思います。野菜の割合が少ないカナダの伝統料理ですが美味しい料理もたくさんあるので是非作ってみてくださいね!
ご紹介した12種類の他にも、ソーセージ、マニコッティ、グラブバンなど色々な人気家庭料理を追加していく予定ですのでよろしくお願いします!
カナダで行きたいレストランや、グルメはこちらのブログでご紹介しています↓↓
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