英語の会話で相槌(あいづち)にYESを多用していませんか?日本語の「はい」と英語の「YES」は少し違います。YESの使いどころを間違えると不自然なだけではなく、思わぬトラブルに巻き込まれることもあるので注意してください。
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分かっていないのにYes、Yesで混乱
YesとNoはどんな英語初心者でも必ず知っている返答の仕方。そのため、海外でYesの使い方を間違えている日本人をよく見ました。
国際線フライト中の出来事
先日、カナダから日本へ向かう飛行機の中で事件は起こりました。
日本行の飛行機だったこともあり、カナダの航空会社にも関わらず7割の乗客は日本人。通路を挟んだ隣側に若い日本人カップルが座っていました。離陸直前から客室乗務員と荷物を置く場所について揉めている様子。
客室乗務員の “Do you speak English?” に対して、彼氏らしき男性は “Yes”と答える。そのあと“This luggage needs to go in the overhead bin.(これは上の荷物入れに置いてください。)”と言われてもカップルはキョロキョロするだけで、荷物を片付ける様子はありません。そしてまた“Do you speak English?” に戻り、男性は”Yes“と答えるの繰り返しをしていました。
間に入って通訳すればよかった
帰国後、この話を家族にしたところ「あんた。英語わかるのに、なんですぐ助けてあげなかったの?」と言われました。私がすぐにカップルを助けなかった理由は2つあります。
- ”Do you speak English?” に対して” Yes” と返答していたから彼は英語が話せると思った。
- 英語が理解できるのに、なぜ指示に従わないのかわからなかった。
彼が放った“Yes”の返答により、私は混乱するばかりで「大丈夫ですか?」の一言がすぐに出てきませんでした。
返答のYesではなく、あいづちのYesだった
英語わからないならなんであの時Yesと答えたのか。彼は「はい。英語を話します」ではなく、日本語の「はい。聞いています」と相槌としてYesと言ったのです。
あの時、もしも彼が「No(英語はわかりません)」と答えていたら、その客室乗務員も日本語を話すスタッフを連れてきただろうし、周りの人(私)もすぐに助けることができたと思います。
彼のYesが相槌だと分からなかった私。「日本人ならそのくらい分かれよ」と思いますか?本当にその通りです…。でもしばらく英語しか話していなかった私には、わからなかったんです…。
YESは同意の表現
Yesは基本的に「同意」を示す表現です。相手が何を話しているかわからない状態でYesという言葉を使うのは思わぬ誤解を招き、場合によっては大変なことになる可能性があります。
気軽にYESと言うのは危険
そういえばカナダのカフェで働いているときも、とにかく全部Yesと答える日本人のお客さんがたくさんいました。「え、今サイズなんて言った?エクストララージ?」「トッピングはする?全部入れるとお得だよ」「アイスクリーム乗せる?」「ダブルもあるけどする?」「キャンペーン中だけど会員カード作る?」…これら全部にYesと答えていたら、物凄い飲み物が出来上がりますよ…。(カードも作らされるし)
さすがに途中で「…絶対わかってないな」と気づくのでカード作るまではいきませんが、もっと危ないシチュエーションはいくつでも考えられますよね…。
わからない時は答えないほうがマシ
相槌は日本では大切なコミュニケーションの一環。私もそうでしたが、癖になっている人も多いと思います。それでも、むやみやたらとYesYesは絶対に良くありません。
分からない時は下手に答えず、ワタシエイゴワカリマセン的なジェスチャーをするのが良いと思います。相手が分かってないと気づいたら、店員もわかるように一生懸命伝えるか、わかる人を連れてくるか、諦めて必要最低限なことだけ聞くか、いろいろ工夫をして意思疎通を図ろうとします。
色々な英語の相槌(あいづち)
相手の話を聞いてますよ~と伝える英語の相槌はたくさんあります。日本だと、「はい」とか「うんうん」とか割とシンプルで使いまわしがききますね。一方、英語は相手のはなした内容や聞き方によって相槌や返答に適した言葉も変わるので、ちょっと難しいですね…。私は今でも苦手すよ…。
英語のあいづち表現を紹介する素晴らしいサイトは山ほどあるので、あえてご紹介しませんが、ぜひ調べてみてください。
とりあえず覚えたらよい超便利なあいづち1個
私が紹介したいのは一つだけ。ネイティブスピーカーもよく使うし、私自身も気に入っています。
それは“Oh, Yeah?”。イントネーションと、表情(笑)の組み合わせでいろんな表現ができるのでとても使いやすいです。
イントネーションと表情で変わる万能なひとこと
語尾を上げて短くオーヤッ?で、「そうなの?」。驚いたようにおー?やぁあ?!は「マジで?」。ちょっと顔をしかめて、おぉう、やぁ・・?だと「へ、へぇ~~?」と疑った感じに。語尾をあげずに言えば「そうだよ。」とYes同様、肯定の返事にも使えます。
どんな表情をつけたらいいかわからない?表情的には日本人が思うものと同じです。漫画みたいな感じで思い切ってしましょう!
但し、使い過ぎはNG。英語の会話では日本語ほど相槌をしないので、連発すると「え、ちゃんと聞いてる?」と思われることも・・・。自然にへえ~と思った時だけ返事をするのが良いと思います。
カジュアルな表現だけどかなり使える
Oh、Yeahはカジュアルだから使いたくないという日本人もいますが、一体どんな相手と会話をする気なのでしょうか…。大統領?そもそも、あいづちの仕方を調べないといけない英語レベルなら、そんな相手と通訳なしに会話する機会はないですよ。
もちろん、丁寧な表現を自由自在に操れるに越したことはありませんが、普通に日本で育った日本人にそんなところまで求められても…。通訳や教師など、英語を生業にしている人なら別かもしれませんが。
正しく意味が伝わる前提で、英語が第二言語の人が海外で使うのはカジュアル英語で十分だと思います。
まとめ
- 分かっていないのにYesと言うのは相手も周りも混乱するからやめて
- 相手の英語が分からない時は、わからないことを伝えるべし
- あいづちで困ったら万能なOh, Yeah(イントネーションと表情を付けること)