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夫婦別姓NGの日本ですが、配偶者が外国人の場合は例外的に夫婦別姓が認められています。国際結婚視点でどちらがより良い選択なのかメリットとデメリットを考えてみます。

国際結婚では「夫婦別姓」を選択可能

現在、日本では結婚すると強制的に夫婦同姓になります。

しかし日本人が外国人と結婚する場合は、例外的に夫婦別姓が認められています。そのため事実婚という手段をとらずとも「夫婦別姓」が実現します。もちろん、日本人同士の結婚と同様、夫(または妻)の姓を選ぶことも可能です。婚姻届けに選ぶ氏を記入するだけなので特別な手続きは必要ありません。

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夫婦同姓にする場合

日本人同士の結婚と同様、夫または妻どちらかの苗字に揃える場合、国際結婚ならではのデメリットも存在します。

デメリット①身分証明書の氏名変更が大変

国際結婚に関係なく、結婚して夫(または妻)の姓に変更した人はもれなくついてくるデメリットですね。パスポートや免許証、クレジットカード、キャッシュカード、ポイントカード、保険証券…うんざりする程の氏名変更を余儀なくされます。

特にあまり利用していないクレジットカードやポイントカードは忘れがちで、いざ使うときに変更してないことに気づくことも。パスワードを忘れて電話で問い合わせる際も旧姓か新姓かどちらで登録したかを忘れて面倒だったりします。

さらに離婚して氏を元に戻す場合も同様です。

デメリット②苗字がカタカナになる弊害

国際結婚で相手の苗字に変更する場合、カタカナになる場合もよくあります。私自身、結婚する際に夫の氏(カタカナ)へ変更しました。

しかし苗字がカタカナだと色々面倒なことがあることに後から気が付きました。

  • 外国人やハーフと間違われる
  • 聞き取ってもらえない
  • 会社名と間違われる
  • ウェブ登録フォームでカタカナNGのことがある
  • ウェブ登録フォームで長音符(-)が利用不可なことがある
  • やたらと目立つ

書きだすと止まらなくなるほどあるのですが、特に気になったのが「聞き取ってもらえない」ということ

特に電話で美容院やレストランの予約をする場合に間違われたり何度も聞かれたりします。めんどくさすぎるので私は偽名を使うこともあります。

また、ウェブ登録フォームでカタカナNG、長音符NGなことも少なくなくありません。日本に外国人が住んでいることを想定していないのかと本当にイライラします。

メリット①夫婦同姓は一体感が生まれる

面倒だらけの夫婦同姓ですが、唯一のメリットがこちら。

結婚して好きな人と同じ苗字になるのは単純に嬉しいです。結婚したんだという実感がわくし、これから世界に一人のパートナーとして一緒に頑張っていこうという強い決意が生まれます。

実際、結婚して相手の苗字を名乗ることに憧れている人も少なくないのではないでしょうか。私もその一人で、それだけのために夫婦同姓を選択しました。

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夫婦別姓にする場合

日本人同士ではまだ認められていない夫婦別姓ですが、メリット・デメリットを考えてみます。

デメリット①未婚のカップルだと思われる

これがデメリットになるかどうかは価値観によって異なると思います。

公式に結婚している夫婦だと思われたい人にとって、夫婦別姓はデメリットになるかもしれません。

日本では事実婚に対して未だ風当たりが強い傾向にあります。思わぬ偏見に晒されることになるかもしれません。また、SNS等で旧姓のままにしていると、同級生から「まだ結婚してないんだ~。」と思われ、異性から言い寄られたり同性からマウントをとられることがあるかも…。

自己満足ではありますが、「結婚したアピール」をしたいなら夫婦同姓の方が良いでしょう。

デメリット②親子で苗字が異なる

子どもは戸籍の筆頭者の氏を名乗ることとなるので、夫婦別姓を選ぶ場合は親子で姓が異なることになります。こちらもデメリットかどうかは個人の価値観によります。

外国人は戸籍を作ることができません。そのため配偶者が外国人の場合、生まれてくる子供は日本人の親の戸籍に入ることとなります。

子供を外国姓で戸籍登録したい場合は、戸籍筆頭者である親(日本人)も相手の姓に変更しておかないといけないということです。ちなみに戸籍にアルファベットを登録できないので、外国姓といってもカタカナになります。

メリット①面倒な変更手続きが不要

夫婦同姓の場合とは逆に、氏名変更の手続きを一切しなくて良いのが便利です!カードもパスポートも今まで使っていたものを結婚後もそのまま使えるのが良いですね。

メリット②仕事に影響を与えない

苗字変更によるキャリアへの影響を避けることができます。苗字が変わると会社や取引先の人たちとコミュニケーションで弊害が発生するかもしれません。個人を認識してもらえなかったり、間違えて旧姓で呼ばれ続けて誤解を招いたりなどです。

特にフリーランスで活動している人にとっては自分の氏名が社名のようなものなので変更することによるデメリットは大きいでしょう。

メリット③プライバシーの保護

姓が変わることで、周囲の人達に結婚(または離婚)の事実が知れてしまいます。親しい人に限らず、旧姓時代からお付き合いがあった人には全員プライバシーを晒されることとなってしまいます。

さらに国際結婚で姓がカタカナになる場合は、初対面の人にも「国際結婚なんですか?」と聞かれることにつながります。仕事やプライベートで新しい人を紹介される度に聞かれると正直めんどくさいです…。

夫婦別姓を選ぶ場合、結婚(離婚)のことや配偶者が外国人だということを知られずに済むのは大きなメリットです。

日本でも選択的夫婦別姓を認めるべき

冒頭でも触れましたが、日本では結婚すると強制的に夫婦同姓になります。

多くの場合で妻が夫の苗字に合わせることになり、女性の社会進出が進む現在、女性が様々な不利益を被ると批判が多く出ています。もちろん夫が妻の姓に変更する場合も、上記でご紹介したような様々なデメリットが発生します。

現在では「選択的夫婦別姓制度」を後押しする声が止みません。

私は国際結婚で「夫婦同姓」を選びましたが、「選択的夫婦別姓制度」に大賛成です。夫婦別姓のデメリットは感情論・慣習的なものばかりで、実際はメリットの方がはるかに大きい。しかも「選択的」なので夫婦別姓に抵抗がある人は夫婦同姓を選べばいいだけの話です。

私のような「夫婦同姓派」からしても、選択的夫婦別姓に反対する理由は一切ありません。

夫婦別姓が選べるカナダの現状

カナダでは夫婦別姓も選択可能です。ちなみにケベック州だけは、強制的に「夫婦別姓」になるんだそう。日本とは正反対ですね。

さて、夫婦別姓も選べるカナダですが実際はほとんどの人が夫婦同姓を選んでいるように思います。

しかしカナダではコモンロー(事実婚)が人気。結婚同等の権利や保証が認められており、わざわざ結婚というシステムにこだわらない人も多い。カナダで結婚しているカップルの半数近くは、公式の結婚ではなくコモンロー(事実婚)だそうです。コモンローの場合は夫婦で姓が異なるので、事実上「夫婦別姓」ですね。

日本では事実婚では認められない権利も多く、デメリットが多い。それを回避しようとすると強制的に夫婦同姓…。本当に自由の無い国ですね。

日本でも早く選択的夫婦別姓が認められることを願っています。

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