社会人で退職してからワーホリをする場合に一番気になるのが帰国の再就職です。私がカナダへの語学留学を決意したのは社会人2年目のとき。正社員でやっと慣れてきた会社を退職して海外へ行くのは大変勇気がいることでした。
カナダでの語学留学・ワーキングホリデー経験者が帰国後にどんな仕事をしているのか調査しました。社会人でワーホリ予定の人、帰国後に再就職を考えている人にぜひ読んでいただきたい記事です。
※この記事は2016/02/18に作成した記事を2019/06/18にリライトした内容です。
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社会人で語学留学やワーホリする人の目的
現地で語学留学やワーキングホリデーに訪れている日本人と交流して気づいたことがあります。退職してから語学留学やワーキングホリデーをする人たちの目的。それは大きく分けて2種類です。あなたはどちらでしょうか?
- 旅行、のんびりしたい、リフレッシュ目的
- 英語力強化や自己啓発、スキルアップ目的
海外でのんびりしたい!リフレッシュ目的の人の特徴
ワーホリ期限である30歳を手前にして、海外生活を味わってみたいと社会人でワーキングホリデーにやってくる人も大勢います。勉強や仕事の時間は控えめにして、散歩したり、近くの国へ旅行したり、日本の忙しさを忘れてゆっくりしたいという目的で滞在しています。
そして彼らの多くは再就職に強い「何か」をもっています。たとえば、免許・資格。社会人ワーホリの日本人では、医師・看護師・会計士など、日本で再就職するのに有利になる経験や資格です。実際にワーキングホリデーを終えて日本に帰ると、同業種か以前の職場に戻ります。
資格以外にも、「親のコネで…」という人も。このリフレッシュ目的の人は帰国後の再就職に対してあまり不安は感じていません。
海外で何かを習得したい!スキルアップ目的の人の特徴
将来〇〇になりたい・自分の視野を広げたい・将来は海外で働きたい・起業したい等、スキルアップ志望の人です。
現在の日本での生活に満足していないのがこのタイプ。帰国後は前職とは違う仕事、特に英語など海外経験を生かせる仕事をしたいと考えています。しかし同時に、再就職に対する不安を感じているのではないでしょうか。このページにたどり着いたあなたもきっとスキルアップ目的の人だと思います。
社会人留学・ワーホリに不安はつきもの
私は、学歴やコネもなく、社会人経験も浅いまま語学留学に行ってしまいました。当然、海外滞在期間が長くなればなるほど、帰国後のことは考えたくなくなります。
海外滞在期限と帰国日が近づくほどに増す不安は、スキルアップ目的の社会人ワーホリの人が必ず経験すること。ワーキングホリデー反対派の人から辛辣な言葉を投げられることも珍しくありません。
語学留学やワーホリ後、再就職は可能かどうか
社会人ワーホリ・語学留学の人が心配する日本での再就職ですが、まず間違いなく可能です。
ネット上ではよく「ワーホリ行ったら帰国後に仕事なんかないから覚悟しとけ」のような投稿がありますが、現在日本はどこも人手不足だし、ワーホリ帰りでも語学留学帰りでも、仕事をえり好みしなければ再就職は可能です。
実際に、私がカナダで知り会ったワーキングホリデーの友人で帰国後に再就職できなかった人は一人もいません。ただし、前職よりランクアップした職に就けるかどうかはわかりません。
語学留学・ワーホリ勢は帰国後にどんな仕事をする?
実のところ、翻訳や通訳、英会話講師など、英語を軸とした職種で生活している人は多くありません。これらの仕事に通用する英語力をつけるのは短期間の海外生活では難しいからです。
しかし、外資系企業、空港職員やCA、海外営業、ホテルスタッフや観光地のツアーガイドなどの「英語をツールとして使う職業」に就いている人はとても多い。
私もワーキングホリデーから帰国後は、日系企業の英語力必須の部署に配属されました。英語を専門に扱う仕事ではありませんが、外国人の社員も大勢いるし、日本人も英語はネイティブクラス。海外生活たった数年で無理やり伸ばした英語力では付いていくのに必死ですが毎日刺激的でとても楽しいです。
もちろん「ワーホリ前にいた会社のより給料がおちた」と言う人もいますが、希望していた仕事ができて楽しそうです。
- 外資系企業
- 日系企業の英語必須部署
- 空港職員
- 観光・宿泊業スタッフ
- 英会話スクールの事務
- 学校関連事務
- 企業・個人事業主
語学留学やワーホリはすることより得ることが重要
語学留学やワーキングホリデーは就職で不利になるという記事を読んだことがありますが、本当にそうでしょうか。1年間日本にいなかっただけでマイナス評価ってすごく変な話だと思います。「どうせ遊んでたんでしょ」って何も知らないくせにレッテル貼りもいい所。
しかし「語学留学した」「ワーホリした」だけでプラス評価になることはありません。その語学留学やワーキングホリデーの経験を上手に料理し、強みにできるかどうかは本人次第。
英語を習得する
ワーキングホリデーや語学留学で得られるものの中で、一番手っ取り早いのが英語能力です。英語漬けの生活をおくれるという海外生活最大のメリットを活かして猛勉強すれば、英語力は必ず伸びます。
ただし、英語能力を帰国後の武器にしたい場合は生半可なレベルではダメ。少なくともTOEIC900、出来れば満点欲しいところです。特に英語ができない日本人からすれば、TOEIC900点以上の影響力は大きい。これを履歴書に書けることは大きな強みとなります。
1年間でTOEIC900点を目指せるかどうかについて、特別賢いわけでもない私がTOEIC専用の勉強をせずに250点から900点に上がったのでがんばり次第で可能だと思います。
英語以外の有益なものを得る
私の場合、最低レベルだった英語力はギリギリ履歴書に書けるレベルになりました。しかし、私が海外で生活して身に着いたと思う部分は実はそこではありません。
英語以外にも知識、度胸、資産、人脈…海外で得られるものは沢山あります。
海外生活を通して、外から見た日本を知ることができました。固定観念にとらわれずに自由な表現をする発想力、新しいことにも挑戦していく行動力、つらい環境にも耐えられる精神力、高い目標に向かい努力する向上心を身に着けました。
無理やり伸ばした英語力よりも、海外生活を通して成長した私自身の人間力を強みだと思っています。
社会人ワーホリでも帰国後不安にならないために
ほとんどの人が再就職できているとはいっても、自分がそうだとは限らないし、出発前・帰国前はとても不安だと思います。少しでも不安を解消するために心がけておきたいことをメモしました。
- 知識、人脈、経験など、英語以外の+αを得る
- 現地での努力を惜しまない
- 自分を甘やかさない
- 結果、成功者がたくさんいるということを知っておく
- 楽しむことも忘れずに後悔しない海外生活にする
語学留学やワーキングホリデー後も再就職は可能です。経験を活かして夢だった職についた人もいます。以前より稼ぐようになった人もたくさんいます。
外国に一人で行き、言葉も文化もわからない中、涙を流しながら猛勉強した経験は何にも代えられない宝物になりました。
現在働いている人は会社を辞めることはすごく勇気がいることかもしれません。日本でこそ1つの会社に一生勤める人が多いのかもしれませんが、海外では転職こそスキルアップの入り口なのです。終身雇用が難しくなってきたと言われている日本。転職がネガティブな意味で捉えられなくなる日もすぐそこかもしれませんね。